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ポルケッタとのクラシックペアリング
近年、日本のイタリア料理店で見かける機会が増えた料理の一つが、ポルケッタだ。 ポルケッタは、イタリア中部を代表する豚肉料理。 豚肉を開き、塩、コショウ、ニンニク、ローズマリー、フェンネル、セージなどのハーブを擦り込み、大きな塊のまま、ゆっくりとローストする。 地域によっては丸ごとの仔豚を使うこともあれば、豚バラや肩肉を巻き込んで仕上げることもあるが、日本で一般的に提供されているのは後者のスタイルだ。 豚肉の甘み、脂の厚み、焼き目の香ばしさ。 そこに、ハーブの清涼感、フェンネルの甘く青い香り、ニンニクの温かい刺激が重なる。 だからポルケッタは、決して軽い料理ではない。 だが、鈍重な料理でもない。 噛むたびに、肉と脂の力強さと、香草の涼しさや少し乾いた甘さが交互に現れる。 この複雑さこそがポルケッタらしさであり、ペアリングを面白くしている理由でもある。


対話:ナチュラルワインと現場のリスク
ヨーロッパのある国で、二十年以上ナチュラルワインを専門に扱ってきたというワインプロフェッショナルに出会った。 綺麗に整えられた、長く豊かな顎髭、細身の長身、そして、屈託のない笑顔。 その人には、長い時間をワインと共に過ごしてきた者だけが持つ、穏やかな確信があった。 知識を誇示するのではなく、経験が身体の奥で熟成し、必要なときだけ言葉になる。 そんな空気感のある人だった。 他愛のない自己紹介を済ませたあと、話題はやがてナチュラルワインにおける欠陥へ辿り着いた。 様々な欠陥の話が出たが、議論の中心になったのはネズミ臭だった。


再会 <106> 躍動するフルミント
Anita & Hans Nittnaus, Furmint Ried Tannenberg 2024. 葡萄の越境を考えるとき、私たちはたいてい、一つのわかりやすい物語を想像する。
有名産地の葡萄が、まだ名の知られていない土地へ渡っていく。
マイナーな産地が、メジャーな産地の言語を借りる。
シャルドネを植えればブルゴーニュの旋律が鳴り、カベルネを植えれば、どこかボルドーめいた低音が響く。
もちろん、現実はもう少し複雑だが、ワインの入口に立つ人々を引き寄せるには、それだけで十分なわかりやすさを持っている。 しかし、その逆は、あまり想定されない。
つまり、名高い土地の葡萄が無名の土地へ渡るのではなく、周縁に置かれていた葡萄が、いま注目される産地へ入り込み、その土地の新しい表現を作り始めるという動きである。
しかもそれは、単なる移植ではない。
かつて国境の両側にあった記憶を、現在のワインとして読み直す行為でもある。
ペアリング研究室
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2025年12月13日


2025年12月5日


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2025年11月17日
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