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梁 世柱
2023年12月4日
100年前からの贈り物 <ポルトガル特集:ダオン後編>
SommeTimes上で別府岳則氏が2021年にポルトガル特集記事を寄稿した際、氏はポルトガルのことを、「一周遅れでトップを走っているように見えるランナー」と表現した。 「一周遅れ」とは、パーカリゼーションを含む近代化に乗り遅れたことを意味し、「トップを走っているように見え...
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梁 世柱
2023年11月29日
復活した銘醸地 <ポルトガル特集:ダオン前編>
初めての国を訪れる時は、いつも不思議な高揚感に包まれる。 雲のように掴みどころがないのに、カーテンの隙間から差し込む光のように、いつの間にか一点へと集約していく、どうにもチグハグな感情。 約1日かけた長旅を終え、私はついに降り立った。...
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別府 岳則
2023年10月28日
サントリーニの今 <ギリシャ・サントリーニ特集:後編>
サントリーニ特集後編は、各生産者を取り上げながら、今のサントリーニの多様な姿に迫ってみたい。生産者の数も限られる小さな島ではあるが、それぞれが独自のスタイルと哲学をもったワインを作っているのが、この島の魅力である。 先ずはサントリーニという産地を語る上で、特に重要な造り手を...
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別府 岳則
2023年10月13日
アシルティコと小さな島 <ギリシャ・サントリーニ特集:前編>
首都のアテネからプロペラ機で約40分。エーゲ海と点在する島々をしばらく眺めていると、あっというまに飛行機はサントリーニへの着陸準備を始める。小さなプロペラ機は強い風に左右にふらふらと揺さぶられながらなんとか着陸し、タラップを降りると6月だというのに真夏のような強い日差しと、...
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梁 世柱
2023年9月30日
道の交わる地 <カンパーニャ州:サンニオ地方特集>
omnes viae Romam ducunt. 全ての道はローマに通ず。 古代ローマ帝国時代に、ヨーロッパ中の主要都市からローマへと道が繋がっていたことから、17世紀の詩人ラ・フォンテーヌが、「起点や手段に関わらず、全ては一つの真理へと集約していく」ことを意味するものとし...
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梁 世柱
2023年9月12日
決別の先へ <Alsace Grand Cru特集:Part.3>
気候変動と温暖化が猛威を振るう中、アルザスの輝かしいGrand Cruは、その栄名に見合った魅力を発揮し続けることができるのか。 私がAlsace Grand Cruの特集を組んだのは、極私的な疑問がきっかけだった。 改めてアルザスと真摯に向き合い、膨大な数のGrand...
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梁 世柱
2023年9月1日
太陽の丘 <Alsace Grand Cru特集:Part.2>
最大アルコール濃度規定が大きな壁として立ちはだかっている。 Part.1で述べたアルザス最大の問題点に対して、いくつかの解決策が実行、模索されているが、その中でも残糖度に準じた追加表記の義務化は、大きな議論を巻き起こしている。...
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梁 世柱
2023年8月15日
揺れ動くヒエラルキー <Alsace Grand Cru特集:Part.1>
フランスとドイツの国境に位置するアルザス地方は、私にとっては特別な場所だ。 ワインを学び始めた時、当時はまだまだフランスワインが世界のスタンダードであったため、私も例外なくフランスからスタートした。 しかし、何かとすぐに脇道へ逸れたがる性格故か、最初に私が興味をもったのは、...
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梁 世柱
2023年7月31日
テロワールと葡萄 <Languedoc特集:後編>
優れたテロワールから、凡庸なワインが生まれることは少ない。 凡庸なテロワールから、優れたワインが生まれることも少ない。 時折、テロワールの高き壁を突破したかのような造り手に出会うこともあるが、そんな天才がそこら中に転がっているわけなどない。...
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梁 世柱
2023年7月14日
未来の担い手 <Languedoc特集:前編>
ワイン王国フランス。 おそらく、ワインを学んできた人々の大多数が、最初にその知識を深めた国だ。 もちろん、生産量世界一位の座をもう一つのワイン王国であるイタリアと毎年のように競いあっているフランスが、世界で最も重要なワイン産出国の一つであることには、疑いの余地もない。...
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別府 岳則
2023年6月28日
アルゼンチン テロワールと品種の探求(後編)
前編の最後にお見せしたこの写真から、後編を始めようと思う。 アルゼンチンの今の品種の多様性を端的に表しているこの写真だが、実はそれに留まらない。全てウコ・ヴァレーのワインだが、品種名の下にはその生産地区の名前が書かれているところに注目してほしい。...
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別府 岳則
2023年6月13日
アルゼンチン テロワールと品種の探求(前編)
ワインの世界におけるアルゼンチンの存在は、我々が思っている以上に大きい。2021年の国別のワイン生産量では1,250万hLで7位。オーストラリア(1,420万hL、5位)やチリ(1,340万hL、6位)とほぼ並んで南半球最大の生産量を毎年争っている。...
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梁 世柱
2023年5月31日
葡萄樹と共に <トスカーナ特集:Montalcino編 Part.2>
E掴めそうなのに、手をすり抜けていく。 蜃気楼のように、神秘と現世を往来し、奇跡の残り香だけが、かろうじてその実在を示唆する。 グラスに注がれた美麗なルビー色の液体は、まだ私に真実を語ってくれない。 ならば、確かに存在しているものを、先に理解するべきなのだろう。...
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梁 世柱
2023年5月25日
名声と呪縛 <トスカーナ特集:Montalcino編 Part.1>
あくまでも個人的には、としておくべきだろう。 私がこれまでにテイスティングしてきた膨大な数のサンジョヴェーゼの中から、仮にトップ10を選ぶとしたら、少なくとも上から3つは確実に、Brunello di Montalcinoがランクインする。むしろ4位から下は候補があり過ぎて...
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梁 世柱
2023年4月29日
儚く、美しいワイン <トスカーナ特集:Montepulciano編>
なぜかいつも忘れられている。 Vino Nobile di Montepulcianoは、そういうワインだ。 トスカーナ州のサンジョヴェーゼから造られる三大赤ワインの一つでありながら、最も語られることが少ない、地味な存在。...
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梁 世柱
2023年4月14日
飛躍の時 <トスカーナ特集:Chianti Classico編 Part.3>
Chianti Classico Collectionでの二日間を終えた時、私は不思議な高揚感に包まれていた。 極限まで集中したテイスティングを、連日8時間近く休みなく続け、舌も足も思考も、疲弊しきっていたはずなのに、私は妙に興奮していたのだ。...
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梁 世柱
2023年4月1日
キアンティの頂 <トスカーナ特集:Chianti Classico編 Part.2>
膨大に積み重ねられてきた歴史の最先端を生きている我々は、先人達が苦難の末に辿り着いた偉業にフリーアクセスできる。 ワインの世界においても、偉業とすべき成果は数多存在しているが、その中でもいつも私が心惹かれるのは、中世を生きた先人たちが会得した、優れたテロワールを見定める秘術...
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梁 世柱
2023年3月16日
大いなる前進 <トスカーナ特集:Chianti Classico編 Part.1>
代わり映えしないフィレンツェの街並み。 街中に張り巡らされた、妙に洗練された路面電車。 荘厳と佇むサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂。 見覚えのあるホテル。 苦々しい記憶が徐々に蘇ってくる。 再訪を強く望んできたのに、私の心には嬉しさなど一欠片も宿っていなかった。...
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梁 世柱
2023年3月3日
真のテロワールワイン -West Sonoma Coast AVA- 【特別無料公開】
オールドワールドはテロワールのワイン、ニューワールドはワインメーカーのワイン。 そう思っている、いや思い込まされているワインプロフェッショナルとワイン愛好家が、少なくとも日本では圧倒的大多数となるのは間違いない。 確かに多くのニューワールド産地では、ヨーロッパの銘醸地(特に...
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高橋 佳子
2023年2月21日
ワインで巡る火山の島々
シチリア、エオリエ諸島 イタリアには無数の固有品種や、その土地に根付いたユニークなスタイルのワインが多く存在するが、なかでも個性が際立つ火山島のワインを紹介しよう。2022年9月、私はシチリア島の北方、ティレニア海に浮かぶ美しいエオリエ諸島を訪問する機会に恵まれた。もちろん...
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