ブルゴーニュにおける葡萄畑のランキング企画となる、Advanced Académieの本シリーズ。
ご存知の通り、ブルゴーニュには超広域Bourgogneから始まりGrand Cruに至るまで、多階層の格付けが存在していますが、同階層内でも優劣が生じます。
本シリーズでは、以下のような形で、すべての特級畑、一部の一級畑(単一としてリリースされることが多いクリマ)、一部の村名格畑(特筆すべき品質のものを抜粋)をランキングしていきます。
SS:最上位の特級畑クラス
S:平均的な特級畑クラス(一部の一級畑も該当)
A:特級畑に肉薄する最上位の一級畑クラス(一部の特級畑も該当)
B:際立って秀逸な一級畑クラス(一部の特級畑も該当)
C : 秀逸な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当)
D:平凡な一級畑クラス(一部の村名格畑も該当)
一部のクリマに関しては、生産者による品質の落差が大きいため、(A~S)のようにランクを跨いだ評価となります。
第12回はVosne-Romanéeをテーマと致します。
世界で最も高価なピノ・ノワールの産地であるVosne-Romanéeは、その極まった名声の通り、総合的には全Bourgogneで最も優れた赤ワインの中域アペラシオンとなります。
D.R.C.、Leroy、Comte Liger-Belair、かつてのHenri Jayerなど、Vosne-Romanéeを本拠地とする生産者の実力も、推しならべて最上クラスです。
高名な特級畑のイメージが先行し、やや誤解されていますが、Vosne-Romanéeの本質は、その淡く薄く軽い酒質の中に込められた驚異的な複雑性にこそあり、単純なパワーやエレガンスとは明らかに異なります。
では、各AOCの解説及びクリマのランキングに移りましょう。
Vosne-Romanée
Rouges : 150.54ha(54.24ha 1er Cru)
特級畑:8
一級畑:14