ガストロノミック・ペアリングでは、中級者以上を対象に、より高度かつ複雑な技法を駆使した、美食的完成度の高いペアリングを紹介、検証していく。
第四回より全7回にわたって、日本料理(コース)の流れに沿ったペアリングの構築をテーマとしていく。
第八回(日本料理編としては第六回)となる本編では、「テロワール」の要素を取り入れて、ペアリングを考察していく。
内陸の食材には内陸のワイン、海辺の食材には海辺のワイン。
広く一般的には、ペアリングの基本と考えられている「テロワール」の要素だが、実はペアリング基礎理論上は、かなり優先順位が低いものとなっている。
その理由は、ワインという飲み物の味わいが最終的に決まるまでに至る、変数の多さにある。