クラシック・ペアリングというものは、何もワインの専売特許という訳ではない。
特定の食と飲が同一文化の中で共存し続けた結果、一部の組み合わせが完璧なクラシックへと昇華する例は、世界各地に少なからず存在する。
ペアリングの新シリーズ「Not a Wine Pairing」では、『ワイン以外のクラシック・ペアリングから、ワイン専門家や愛好家が何を学べるのか』をテーマとして、様々な検証を行なっていく。
第四回のテーマは、韓国料理における冬の定番「カキ刺し」と、韓国酒を代表するマッコリとの組み合わせ。
飲食の現場から退いた後、ようやく「解禁」されたと言える食材が、ニンニクとカキだ。
ニンニクは言うまでもないが、カキは現場によっては食中毒予防のために「暗黙の了解」的なNGとなっていることが多い。
カキは元々大好物なのだが、ヴァケーション期間中にしか食べれなかったのは、なんとも辛かった。
必然的に、今回の題材となる「カキ刺し」も、ニンニクたっぷりの味わいも相まって、当然NGど真ん中の料理だったのだ。