Domaine de Marcoux, Lirac Rouge “La Lorentine” 2021. ¥4,900
南ローヌは世界的な銘醸地だが、(少なくとも日本では)あまり理解されていない産地でもある。
この地ではChateauneuf-du-Pape(以降、CDP)の名声がずば抜けて高いため、南ローヌはCDPと「その他」のような構図になってしまっているようにすら思えるが、そのCDPですら、品種構成も土壌組成も極めて複雑なため、理解は容易ではない。
世界的な食のライト化に伴って、より軽いワインを好む風潮が強まっているのも、南ローヌにとって向かい風となっている。
最も名高いCDPは、難しい上に高価だから、気軽に試すことも難しい。
おそらく、CDPに次いで認知されているのはGigondasだと思うが、ワイン愛好家であっても、Gigondasを飲んだことがある人はかなりの少数派となるだろう。
さらに、今回の再会ワインであるLiracの赤ともなれば、ほとんどの人にとって未体験のワインとなる可能性は高い。