Johannes Zillinger, Parcellaire Blanc No.1 2021.
オーストリアは、世界でも有数のナチュラルワイン銘醸地だ。
北海道とほぼ同じ国土面積、大阪府とほぼ同じ総人口。オーストリアはとても小さな国であるため、ここでいうナチュラルワイン銘醸地としての姿は、物量によるものではなく、圧倒的な質の高さによって獲得した評価である。
特に、Steiermark(シュタイヤーマルク)とBurgenland(ブルゲンラント)には、世界最上クラスと目されるナチュラルワイン生産者達が名を連ねる。
ルドルフ・シュタイナーがオーストリア(オーストリア=ハンガリー帝国)の生まれであることも、かの国でビオディナミ農法に真摯に取り組む造り手が相対的に多い理由の一つとなっているかも知れないが、それ以上に生真面目でやや内向的な(ここが重要なのです)国民性が、モノづくりの質を限りなく高めていると考えた方がしっくりとくる。