Dom. du Moncaut, Rosèita 2020 ¥2,700
ロゼは夏の飲み物だ。
筋金入りのロゼ好きである筆者のような飲み手にとっては、ロゼはオールシーズンなのだが、世界的なスタンダードとしては、ロゼとは夏の季語である。
しかし、日本ではなぜか春の、桜の時期の飲み物と印象付けられてきた。
世界中を見回しても、ロゼ=春、となっているのは日本だけだ。
挙句の果てには、春のロゼプロモーションが始まると、「桜の香り〜」といった理解不能なテイスティングコメントまで氾濫する。
もし筆者が間違っていたら素直に認めるので、誰か私に飲ませて欲しいものだ。桜の香りがするロゼなるものを。
ロゼにまつわる誤解はこれだけではない。
ロゼ=甘い、というイメージもかなりの謎。
確かに、昔田舎で見た一升瓶に詰められた謎めいたロゼは甘かったし、フランス・ロワール地方のロゼ・ダンジュや、アメリカ・カリフォルニア州のホワイト・ジンファンデルのように甘いロゼは存在しているが、生産量ベースで見ると、間違いなく圧倒的なマイノリティーだ。
いつか、本格的なリサーチをしてみたいと思っている謎だ。
さらにもう一つ、ロゼシャンパーニュの誤解、がある。