ワインペアリングのロジックはそれなりに複雑なもので、基礎を学び、その基礎理論を組み合わせて応用実践していくプロセスは、なかなかの苦行とも言えます。
今回は、「難しいことは考えずにペアリングにチャレンジしてみたい!」という方におすすめの、ペアリング術をご紹介致します。
そのペアリング術は、「色合わせの法則」と呼ばれるものです。
実はこの手法、とっても古くからある手法なんです。
色合わせの法則は、料理の色とワインの色をなるべく近づける、というとてもシンプルな手法です。
鶏の焼きものを例に、どのように色合わせの法則を使っていくかをご紹介致します。
シンプルな塩焼き= 自然な鶏肉の色 = 淡い(あまり樽を使っていない)白ワイン
クリーム系のソース = 濃厚なクリーム色 = 樽をしっかり使った濃厚な白ワイン
ピンクペッパーで炒めた = ピンク色 = ロゼワイン
生姜で炒めた = やや褐色がかった色 = オレンジワイン
醤油で炒めた = 薄い黒 = 淡い赤ワイン
赤ワインソース = 使った赤ワインによる = 赤ワインソースに近い色の赤
茶色系のキノコと炒めた = 茶色 = 熟成した赤ワイン
このように、合わせるワインを変化させていきます。
他にも例を挙げると、
グリーンサラダ = 緑 = 淡いグリーン色のでる若いリースリングやソーヴィニヨン・ブラン
こんがり焼いたステーキ = こげ茶、黒 = 濃厚なカベルネ・ソーヴィニヨンやマルベック
サワラの西京焼き = 黄色の入った白 = 樽の効いた熟成したシャルドネ
などが色合わせの法則の使用例です。
非常に原始的で、シンプルな手法なので、万能とは言えませんが、家庭でペアリングを楽しむレベルでしたら、十分に効果を発揮します。
ぜひ、その日の献立に合わせてワインを選ぶとき、家にあるワインに合わせて献立を考える時に、「色」を気にしてみてください。