注:本記事には「虫」の画像が多く含まれます。お苦手な方は、ご注意ください。
6月8日に梅雨入りした長野県(平年より1日遅く、去年より2日遅い梅雨入り)だが、先月に続いて気候が安定せず、雨、曇り、晴れを繰り返している。
雨は決して多くはないが、雨、雨、曇り、晴れのような天気が多く、高湿度の為に病気のリスクが非常に高い状態だ。
天気予報とにらめっこし、ブドウの状態を把握しながら防除のタイミングを間違わないよう(遅れないよう)注意し、適期を見定め消毒を行っている。
開花期の雨は病気を誘発する為に好天を願っていたが、今年は雨に当たる回数が多い為に、落花以降の管理が非常に重要かと思われる。
雨だけでなく、害虫による食害も多く発生し、自然の中で農業を行う難しさを痛感しながら、収穫までの長い道のりを乗り越えていかなければならない。
ブドウ園に存在する病害虫たち
(「害虫」という言葉は好きではないが、「農業」を行っている以上、ブドウに害を与える虫や病気はそう呼ばざるを得ない)
【害虫①ツマグロアオカスミカメ】
カメムシ目カスムカメムシ科(Apolygus spinolae)の虫の幼虫が、葉の組織を吸汁し穴を開けボロボロにする。幼花穂が加害させると、花蕾が消失してしまうこともある。
発芽直前の芽の中の卵からふ化し、その幼虫がブドウの葉を加害する。
私の畑では毎年被害に合うが、今年は例年より少なかった。
【害虫②コウモリガ】
チョウ目コウモリガ科(Endoclita excrescens)の蛾の幼虫が、ブドウ樹の幹や枝に食入し加害する。初めに表皮近くを食害し、木屑を糞と糸で綴って食入部を覆った後、樹の中心部に進み芯部を食害する。