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Wine Memo <28>

金井醸造場, Vino da Manriki+Tenjin 朝焼2020.  


今から約12年前、私がまだNYにいた頃の話だが、当時は現在でいう「オレンジワイン」の解釈がまだまだ固まっていなかった。


オレンジワインという言葉自体は徐々に浸透してきていたものの、その時代においては、ジョージアとゴリツィア周辺(イタリアとスロヴェニアの国境地帯)のワインのみがオレンジワイン(もしくはアンバーワイン)とみなされていたし、醸し発酵白ワイン(skin fermented white wine)という通称も現役だった。


さらにややこしかったのは、グリ葡萄を使用したオレンジワイン


フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州の銘醸、La CastelladaがリリースしたPinot Grigio(グリ系葡萄であるピノ・グリージオに、長期のマセレーションを施したワイン)は、NYのマーケットでも大きな衝撃と共に、流行に敏感なソムリエたちの話題を独占していたが、あくまでも同州の伝統的なワインであるRamato(偶発的にマセレーションが長期化したことによって誕生した、非常に淡いロゼと白の中間的ワイン)の延長線上、ロゼと赤の中間的ワイン、という解釈が大勢を占めていたと思う。

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