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欠陥的特徴の経過観察 <4>

期間限定の新シリーズとなる「欠陥的特徴の経過観察」では、とあるナチュラルワインに生じた問題が、どれくらいの時間で「沈静化」(経験上、完全消失する可能性は低い)、もしくは変化するのかを、約2ヶ月おきに検証していく企画としてスタートしたが、前回の第四回検証時(2024年8月26日)に、ネズミ臭の発現が大きく抑えられていることを確認できたため、今回は約1ヶ月後の9月21日に再度検証を行った。


本企画の検証対象となるスパークリングワインは、同ケースのロットで11本入手したため、本来ならば瓶差という可能性は極限まで排除できていると考えて良いが、それでも瓶差というものは生じる。


十分な亜硫酸添加によって、菌類、微生物類の活動を最小限まで低減、かつ平均化させたワインであれば、輸送及び保管環境以外要因で、明確に観測できる瓶差が生じる可能性は非常に低いが、ナチュラルな造りのワインの場合は、そうもいかない。


我々人類とは生物としての在り方が大きく異なるためイメージはしにくいが、菌や微生物の間でも、強弱や個体差があるため、それぞれのボトルに閉じ込められたものたちの総体的な性質もまた、均一とはならない。


検証対象となる本シリーズのワインも、亜硫酸は極少量添加したそうだが、添加量が足りなかったのか、欠陥的特徴を抑えきれていない。

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