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家庭でのワイン保存

ワインを開けたらいつまでに飲めば良いのか?

抜栓後はどのように保存すれば良いのか?


ご家庭でワインを開ける時、こんな悩みを抱えてませんか?


まず、色々なパターンをご紹介する前に、ワイン業界最大の嘘の一つについてお話します。


「ワインは抜栓後、時間と共に劣化していき、そのうち酢になる」


このような古い誤情報に騙されないでください。


ワインは抜栓後、時間と共に「変化」致しますが、必ずしも「劣化」するとは限りません。

ワインが酢になるには、酢酸菌が繁殖する必要がありますが、酢酸菌繁殖の適温は25~30℃ですので、室温管理では抜栓後に危険が生じますが、セラーや冷蔵庫に保存している限りは、抜栓後でも酢になる可能性は極めて低いです。


変化と劣化の違いを知ることは、とても重要な意味をもちます。

今回ご紹介する保存手段は、どれも変化のスピードを緩やかにする機能を有していますので、より鮮明に変化と劣化の違いを知ることができるでしょう。


では、様々な保存方法を状態保存能力、メリット、デメリット、注意点と共にご紹介していきます。


【製品名:コルク/スクリューキャップ】

Amazon価格:——

状態保存能力:ちゃんと挿しこめば密閉力は高いので意外と有能。スクリューは抜群に密閉力が高いので、より安心。

メリット:ワインに付属しているので無料。

デメリット:抜栓したら、コルクによっては膨張してしまい挿し込みにくい。

注意点:ワインに触れていた側のコルク面がブショネでなくても、逆側がブショネになっているケースがあるため、挿し易いからと確認せずに逆側から挿し込むのは辞めましょう。DIAM等の合成コルクはこういう用途には使い易いので、キープしておくことをお勧めいたします。スクリューキャップは回すだけなのでとにかく楽です。


製品名:ワインストッパー

Amazon価格:色々あります

状態保存能力:コルクをやや下回るものが多い。

メリット:コルクよりも挿し易い。

デメリット:瓶口の口径によってはうまく挿さらない。

注意点:密封力がコルクよりも弱いものが多く、特にボトルを寝かせて保存する場合は液漏れの危険性が高い。


製品名:アルゴン ワインセーブプロ

Amazon価格:¥4,000程度 

状態保存能力:平均して1週間程度は大幅に状態の変化を緩やかにできる。

メリット:ガス添加系の中では比較的低コスト。

デメリット:抜栓して注ぐガス添加が必要になり、手間がかかる。

注意点:優秀なストッパーとの併用で真価を発揮するので、単体での使用の場合は過信は禁物。


製品名:ヴァキュヴァン

Amazon価格:¥3,000程度 

状態保存能力:コルクをやや上回るが、ワインセーブプロとの併用を推奨。

メリット:密閉力が高く、瓶口の口径を選ばない。

デメリット:空気を抜き忘れると、栓をしていないのと変わらない。

注意点:空気を必要以上に抜こうとし過ぎると、ワインの香気成分まで抜いてしまう。


製品名:アンチオックス

Amazon価格:¥2,000程度 

状態保存能力:コルクを大幅に上回るが、ワインセーブプロとの併用を推奨。

メリット:密閉力が高く、被せやすく、瓶口の口径を選ばず、何より手軽。

デメリット:頻繁に再開封するとそのたびに酸素がたっぷり入ってしまうため、カーボンによる吸着が追いつかない。

注意点:手軽なタイプとしては現状最高レベルであるが、ワインセーブプロとの併用が好ましい。


製品名:コーラヴァン

Amazon価格:¥34,000〜

状態保存能力:正しい使用法を守る限りは最強。抜栓しない状態での通常の経年変化との差異は、ほぼ判別できないレベル。

メリット:超高級ワインであっても、少しずつ飲める。抜栓後の変化が早いワインでも問題なく使用できる。

デメリット:コルクの状態が悪いワインには向かない。スクリューキャップやガラス栓、プラスチック製コルク等には使用できない。本体価格、カプセル価格共に高価なため、デイリーワインには使用する意味があまりない。

注意点:コーラヴァンは、コルクの自然な収縮力を利用をした機器であるため、コーラヴァン使用後、コルクが収縮しないうちにコルクがワインに触れると隙間からワインが染み込んでしまい、コーラヴァンの真価が発揮されない。


いかがでしたでしょうか?


手軽なタイプとしてはアンチオックスがオススメです。

より変化を緩やかにしたければ、ワインセーブプロとの併用を。

最強はコーラヴァンですが、価格と正しい使用法を守ることが重要です。



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